2019.09.10熱射病
熱射病になったらまずは119番通報と同時に積極的な冷却を行います。
世界中の文献、研究によって適切な初期対応が行われれば労作性熱射
病による死亡は防ぐことができるといわれている。
熱射病の臨床所見としては前回あった通り異常な抵抗的、興奮、イライラ、
感情的になったり混乱や意識不明、卒中があります。
熱射病になったらまずは冷却を行います。目安としては30分以内に
39℃以下まで落とさなくてはいけません。
1番効率の良い冷却法は氷を1面に張った水風呂につけることです。
この方法が1番素早く冷却することができますが、基本的にこの方法
を行う際には直腸温を測りながらしなくてはなりません。
前回あった通り、熱射病はただ体温が上がった状態ではなく体温調節
が出来なくなった状態であるため、急激に冷やすことができるこの方法
は冷やし過ぎてしまい、冷却を中止した後でも体温が下がり過ぎて低体
温症になる事があるのです。そのため直腸温をリアルタイムで計測し、
その下がり幅を見ながら冷却を行わなければなりません。
しかし直腸温度計など普段手元にはありません。なので一般に行う
とすると可能なのは冷やしたタオルを全身に当てることです。
このタオルは2~3分ごとに交換します。
熱中症は全体、個人で気を付ければ予防することができ、たとえ熱中症
さらには重度の熱射病であっても適度な初期対応を行えば死亡は防ぐ
ことができるものです。